メールマガジン 6月
今回は光学・精密アセンブル事業についてです。
光学・精密アセンブルは、光の性質(屈折、反射、干渉など)を利用する光学部品と、ミクロン単位の精度が求められる精密機械技術を融合させ、高度な製品を組み立てるものです。
この技術は、単なる部品の組み立てにとどまらず、「光の通り道」を最適化する高度な調整技術が核心となります。当社が位置する諏訪エリアには、かつて多くの光学系企業が存在し、地域全体として生産を分担していた歴史があります。光学・精密アセンブルでは、レンズ、プリズム、ミラーといった光学素子を、精密な筐体や電子基板と統合(アセンブル)しますが、微細なゴミやホコリが性能に直結するため、高度に管理された環境(クリーンルーム)での作業が不可欠です。
主な製品分野としては、デジタルカメラや交換レンズ、プロジェクターなどの映像機器、内視鏡や顕微鏡、分析装置といった医療・バイオ分野、さらには半導体露光装置(ステッパー)、測定器、レーザー加工機、光通信用デバイス、車載センサー(LiDAR)等まで多岐にわたります。これらは日本が最も得意とする製品分野で、他国では対応が難しい領域です。その一方で、現在は「高度なアセンブルを受託できる企業が足りない」という現状もあり、これは日本の製造業が直面している極めて深刻かつ構造的な課題です。
光学製品のアセンブルは単なるマニュアル作業ではなく、ミクロン単位の調整や「光の軸を合わせる」といった熟練工の勘と経験に頼る部分が非常に大きいのが特徴です。また、複雑な光学調整は完全自動化が難しく、どうしても「人の手」が必要な工程が残るため、熟練技術者の不足がそのまま生産能力の限界に直結しています。
当社のアセンブル事業は、長年培ってきた光学機器組立技術と微細精密機器組立技術を融合させている点に強みがあります。社内には「光学機器製造技能士(光学機器組立て作業)」の特級・1級を保有する技術者が10名以上在籍しているほか、設備面でもクリーンルームを完備し、お客様からの多様な要請にお応えしております。
以下、余談です。
土用の丑にはまだ間がありますが、諏訪地域は「鰻」が名物です。一般的に関東風と関西風の調理法は天竜川を境に分かれると言われますが、天竜川の源流は諏訪湖です。そのため、諏訪エリアには関東風・関西風の両方の名店が数多くあります。ちなみに地元の関西風のお店では、「背開き(関東風)なのに蒸さない(関西風)」といった、両方の特徴を取り込んだ独自の調理法を行う店もあります。弊社へお越しの際は、卓越した精密技術の歴史とともに、ぜひ諏訪の鰻の味もご堪能ください。

