OCRについて
OCRとは、Optical Clear Resin の略です。
ディスプレイとカバーガラス/タッチパネルなどの間に空気層があると、界面反射により見た目が低下してしまいます。その見た目の向上のため(界面反射を少なくするため)に、貼合される材料に近い屈折率を持った材料で空間を充てんします。OCRは空間を充てんする材料の一つです。
詳しくは「ダイレクトボンディングについて」をご覧ください。
OCRの特徴
OCRは最初は液体状です。貼合時にはOCRをパネルに塗布したのち、対向するパネルと貼り合わせます。
OCAに対するメリットは、貼合時にズレや異物があった場合、硬化前に発見できればリワークがやりやすい点が挙げられます。また、一般にはOCAに比べるとシート加工や外形カットがない分、材料費用が安くなるようです。
また、液体を充てんする形になるため、カバーガラスの印刷段差のほか、形状違いの吸収を行うこともできます。
ただし、液体状の材料のため、取り扱いには注意が必要です。特に未硬化時に本来入ってほしくない部材の隙間に入ってしまったりすると、後から表示上の不具合が発生するなど、問題を起こすことが知られています。
プロセスについて
OCR工法では、片側のパネルに液体を塗布し、対向側のパネルを近づけることで接着を行います。
多くのOCRはUV(紫外線)で硬化するように設計されているため、スポット光源で樹脂を硬化させます(仮硬化)。そののち、全面にUVを当て、全体的に反応を進めて接着を行います。
このほか、2液硬化タイプ、熱硬化タイプ、それぞれの併用タイプなど、多くのバリエーションがあります。
イングスシナノでは以前から多種多様なOCRを取り扱ってきた実績があります。
是非お問い合わせください。