ミニLED 8x16基板作製 その1
営業技術グループのRです。
miniLEDの主な用途はバックライトとディスプレイだと思われます。
バックライトはiPad Proで採用されたことで特に有名になりましたね。そんなバックライト用の光源をイメージしたデモ機が弊社にもあったのですが、長年(?)の活動により破損してしまいました。
そこで、新たなバックライト光源をイメージしたデモ機を作ることにしました。
主な目標は次の通りです。
- LEDはマトリクス配置されて、ある程度自由に点灯制御できること。
- あとからピッチ違いの基板を起こしたくなった時にも対応できること。
- 4辺ともLEDと基板端の距離をハーフピッチにしてタイリングできるようにすること。
- なるべく安価(重要!)で、壊れにくいこと。
色々調べていくと、LEDのコントロールには、8x16個の制御ができるHT16K33 というICを使えば良さそうということになりました。
気になる点はDimming機能で全体まとめての明るさコントロールはできますが、中間調表示ができないことと、流れる電流が少し多そう、という点でした。メリットは、簡単に取り扱えそうなことと、専用の基板が秋月電子さんでたくさん売られていることです。しかも一枚250円。
中間調表示ができないのはデモ機のため割り切り、電流については電流がある程度流せるものを選ぶことにしました。弊社取り扱い実績のある最小サイズ(0.1mm×0.2mm)が使えないのは残念です。
で、完成した基板がこちら。
LEDは5mmピッチで、8行16列の128個が一枚の基板の上に乗せられるようになっています。
4辺のLEDまでの距離は2.5mmとしたので、この基板を並べるとタイリング表示ができるようになるはずです。制御プログラムは大変そうですけど。
基板は一般的なFR-4基板。デモ機としてある程度扱いやすいように、1.2mmという厚めの基板を使っています。
この基板の工夫した点としては、
- 秋月電子さんで売られているHT16K33基板をはんだ付けして使えるようにした。
- ミニLED実装時に基板裏に部品が載っていると受け台の作成が必要なので、LED実装後にLEDドライバを実装するようにした。この構造だと、ピッチ違いの基板でも対応ができる。
- タイリング時に隣の基板と電源・信号ラインを接続できるようにして、組み立てやすくした。
- 他のICでも制御できるように、16ピンのアノード×8ピンのカソードのLEDマトリクスとして配線を引き出せるようにした。
などがあります。
次回はこの基板にLEDを実装し、点灯させてみたいと思います。