ミニLED 8x16基板作製 その2
さて、完成したLED実装基板にLEDを実装します。
弊社保有のminiLED実装機は、基板周辺などにアライメントマークが必要です。今回は、下の写真のように、基板四隅と長辺中央部に配置しました。アライメントマーク周辺とLED実装部はレジストを形成することができず、真っ白の基板というわけにはいきません。
このアライメントマークを使って、±25um(3σ)の位置精度でLEDを搭載します。そのため、アライメントマークの真円度が悪かったり傷がついていたりすると実装エラーが起きてしまうことがあります。
±25umというとかなりの位置精度なんですが、LEDチップ自体が100~200umだったり、接続PADが100umギャップもなかったりするため、チップによってはこれ以上精度が悪いと接続できない場合も出てきてしまいます。当然、基板のパターン精度も高いものが要求されます。デモ機では安価なFR-4基板でも対応できるよう、パターン設計を工夫しています。
LED搭載部の拡大です。
ベアチップのLEDがレジスト開口部に搭載されていることがわかるかと思います。
このLEDでサイズは0.2×0.38mm。肉眼では少し離れるとほどんど見えなくなります。LEDサイズに比べて基板の銅箔のギャップやスルーホールの大きさが目立ちますね。
LEDと基板の接続は特殊なはんだ材料を使っています。一般的なクリームはんだと同じように印刷してその上にチップを乗せます。半田印刷量が多いとチップを乗せたときに滑ってしまうため、塗布量のコントロールも重要です。
5mmピッチで実装されたLEDを少し離れたところから写したのが下の写真です。
今回は基板メーカさんの標準仕様ということでレジストは1回塗布でした。写真をよく見ると、銅箔のない部分の白さと、銅箔の上の白色は違いがあって、銅箔の上は少しピンク色になっています。白さをより求める場合は、レジストを2回印刷するなど、対応が必要になりそうです。
作った基板は128チップ/基板と搭載数としては少なく、お手軽です。
そのため、作製した基板を使って新しくミニLED実装機を扱うエンジニアの練習にも使ってもらうことができました。
基板裏面のアノード端子とカソード端子に電源を繋ぎ、点灯することを確認。マトリクス接続されているので、適当にプローブを当てることでどこかが光ります。
次はいよいよ全体の点灯です。