各種ベアチップ微細実装、液晶パネル精密貼合わせ、試作から量産まで一貫受託!


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今回のお題は「『塗る(paint)』と『貼る(bonding)』」についてです。

 ある材料Aにある物質Bを「塗ったり」または「貼ったり」することで、材料Aにはない機能や新たな特性を得るというのが、「塗る」「貼る」という工程の目的です。

 当社は「貼る」=「貼合(てんごう)」をひとつの主柱事業としていますが、「貼合」という領域が我々が考えている以上に大きく広がってきています。いくつか分野をあげますと、①加飾・装飾、②工業・自動車、③土木・建築、④LCD・OLED、⑤タッチパネル、⑥エネルギー、⑦実装、⑧半導体、⑨ライフサイエンス、⑩エレクトロニクス、⑪パッケージ、⑫バリアフィルム分野などです。こうしてみるとほとんどすべての産業領域において、「貼る」という工程は欠かせないものとなっています。

 従来は、「塗る」という方法でしかユーザーが求める機能を得られなかったことが、「貼る」という方法でより簡単に実現できるという大きなパラダイムシフトが起きているのではないでしょうか。たとえば、かつて、電車の外装はペンキを塗って防錆したり、路線や列車の種別をしたのですが、最近ではフィルムを「貼る(ラッピング)」ことで同じ効果・目的が得られるケースが増えてきました。住宅の内壁では、塗料や壁材を「塗る」のではなく、壁紙を「貼る」というのが主流です。一方、漆工芸などでは本当の美しさを実現するためには、依然として「塗る」という工程が欠かせないようなケースもあります。

 「貼る」においては、どのような機能を有するフィルムを開発するかが第一の課題です。そして、開発されたフィルムをどんな方法で貼合すれば、求められる機能を発揮できるかが次の課題となります。どんなに高機能なフィルムもユーザーが満足できる形で「貼る」ことができなければ意味がありません。当社は、もともとスマートフォン等に搭載される液晶表示体の性能を発揮するために、さまざまな機能性フィルムを、いろいろな形状の基材に高精度で貼合することを得意としていました。ここで培った技術やノウハウをもとに、今まででとは異なる分野のお客様や新しい「貼合」の実現を求められるケースが増えてきています。

 私どものホームページには「貼合」に関する技術的な内容や、保有設備なども詳細にアップしてあります。また、スキルの高いエンジニア・スタッフもおりますので、よりチャレンジングな「貼合」案件など、試作・量産にかかわらず遠慮なくお問い合わせください。

 当社は諏訪湖に近いところに本社を有していますので、最後に「諏訪湖あるある」をひとつ。この時期になりますと、時には氷点下10℃というような非常に厳しい寒さとなります。「寒くて嫌だねぇ」「早く暖かくなるといいね」というのがあいさつ代わりなのですが、寒さが少し緩んで、凍った諏訪湖の氷が溶けたりすると、ちょっと残念な気持ちになります。寒いのは大変ですが、御神渡りができるほど諏訪湖が凍ることを少し期待してしまう諏訪人です。